ゴム産業の街で普及、焼き鳥屋密集度は日本一!
タイヤのブリヂストンをはじめ、ムーンスター(旧月星化成)、アサヒコーポレーション(旧日本ゴム)など、ゴム工業が盛んな久留米市。戦後の高度成長期の初期は、中心市街地に屋台が100軒以上あり、3交代でフル稼働する労働者の貴重な食事と憩いの場として賑わった。
また、久留米は古くから馬の肥育が盛んで、その内臓肉を食べる習慣があったことも焼き鳥店普及の背景にある。貴重なタンパク源として焼き鳥店が人気となり、福岡県全域での「戦国焼き鳥(店名やメニューに戦国武将の名前をつけた、ユニークな焼き鳥チェーン店)ブーム」でますます焼き鳥店が増え、今では人口あたりの焼き鳥店舗数が日本一になった。人口30万人当たり200軒以上の店が存在するという驚異的な焼き鳥店密集度を誇る。
店の増加につれて競争も激しくなり、和食のみならずフランチやイタリアンやら洋食や中華などからの転身者や、元気のいい若手がでてくるなど、久留米の焼き鳥業界はますます活性化。「日本一焼き鳥が元気な街」として久留米は焼き鳥の聖地になっている。
店の使われ方も特徴的で、サラリーマンが一杯…ではなく、家族や女性客、学校行事の打ち上げなど、子供から大人まで地域に根付いたグルメとして愛されている。串は1本から注文可能なので、はしご酒ならむ、”はしご焼き鳥”で久留米の夜を満喫したい。
種類の豊富さも日本一 まさに焼き鳥天国
久留米はかつて軍都であったこともあり、昔から医者や医療施設の多い街。戦後の屋台の焼き鳥店で、医大生たちが内臓肉の串焼きも指し、腸を「ダルム」、心臓を「ヘルツ」などとドイツ語で呼んだことから、現在でもメニューにその名前が残っている。鶏肉のほか、豚、牛、馬、創作串、魚介類や野菜など、バラエティに富んだ串メニューも特徴。センポコ(大動脈)などの珍しい馬ホルモン串もある。種類の多さに迷ったら、まずは最初に、基本の豚バラ、ダルム、砂ずり(砂肝)を1本づつ注文するのが「久留米やきとり」のスタンダードだ。
串焼きの基本は塩焼きで、肉の間にタマネギを挟んであることが多い。店に入ると、まず酢ダレのかかったキャベツが出され、これが焼き鳥と相性抜群。
ほか、馬串しや、「タテガミ」、「フタエゴ」などの馬レバーの刺身も絶品。久留米の焼き鳥屋で一般的な「豚足」は、下茹でして臭みを抜いたあと。炭火で表面はカリッと、中はトロリと焼き上げている。コレーゲンたっぷりで、酢醤油であっさり食す。
鶏、牛、豚、馬などあらゆる肉の種類と、他ではなかなか味わえない珍しい部位の内臓など、肉食派にはたまらない街、久留米。この焼き鳥天国、一度、参戦してみないことは、焼き鳥を語ることができないだろう。
久留米やきとりの定義
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バラエティに富んだやきとり
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基本は塩焼き
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キャベツを敷いた皿の上に出される